島本森のたより

                                      島本森のクラブ事務局
                                      編集者  八里 良一



     2009年度 第6号
       平成22年3月13日 発行

「島本森のたより」第6号をお届け致します。   (中江 記)


      228日島本森のクラブ定例活動

 

IMG_1112.JPG1 腐葉土の移し替え
 昨年726日に腐りかけの枯れ葉を集め右側の槽に下に芝を敷いて、溜めシートを掛けて腐敗させ、昨年1025日に左側に芝を敷いて移し替え(1回目)、その時に、米糠をサンドイッチ状にしてシートを掛け腐敗させ、今年228日に右側に下に枯れ葉を敷いて移し替えました(2回目)。今回はボカシをサンドイッチ状に積み重ねその上に枯れ葉を乗せる方法で作業をしました。クヌギやコナラの玉切りした丸太で押さえシートは被せていません。7か月経過しており、腐葉土の匂いがします。切り返しなしの2回の移し替えで腐葉土になっていますが、カラカラに乾いていて、下に敷いた芝の枝が腐ってないのと、米糠がケーキ状になっていて異物感が有ります。

 
ほっ!! 生きていたぞ、兜虫の幼虫!!!!

IMG_1111.JPG 1025日に見つけたカブトムシの幼虫を大きなビニール袋に、穴をあけて腐葉土と一緒に纏めて入れて、層の中に置いていましたが、見事に抜け出して、腐葉土の湿った底の方に潜んで生きていました。指差している白いもの3つがそうです。其のまま腐葉土の中に戻しました。蛹から成虫になるころ網を掛けて捕獲する心算です。

  

2 ハチク林の整備 (八里良一 記)

 

  『 記念の森の「淡竹林」が美しくなりました 』
     2月14日(日)曇り 7名(定例)
     2月28日(日)晴れ 11名(定例)

昨年11月22日の第1回目の竹林間伐では約20%の面積しか整備できませんでした。今回は続きとして、砂防堰堤の上下の区域の整備を実施しました。
 枯損竹や立枯木も多く、沢筋には倒れた竹木が積み重なっていて、足を踏み入れる所もない状態でした。 これを2日間、延べ18名のマンパワーで、整理伐を行い、雨が降っても、崩れ落ちない様に、きれいに「棚積み」して、ほぼ全域を整備完了させました。整備すると意外に広い事が判りました。 多人数の作業は達成した感じが一層違います。ご苦労様でした。引き続きお願いします。
 美しくなった竹林を振り返って、会員さんから「 これで今年もおいしいハチクの筍が沢山収穫できそうですね」と、今から盛期の5月下旬が待ち遠しそうでした。

   『 SFRタバコジャパン(株)から4名の体験入山者が・・・・ 』
      2月28日(日)晴れ  6名
  当森のクラブのホームページを見られての参加との事。 お話では、SFR社は社会貢献活動の活発な企業で、今回の4名グループも自発的な、初めての体験参加として、里山保全活動を選ばれたようです。 
 午前中は、里山全体を知って頂く目的で、記念の森の南→西→東コースをたどり、2カ所のシイタケほだ場の様子と収穫作業を、また、約1時間の竹林間伐体験をされました。
 午後は、「木炭材の切り出し体験」として、コナラの株立ちの「間引き間伐と炭材化」体験を。 足場が悪く、短時間での作業ということで、「伐倒」は口頭説明後、会員がチェンソーで行いましたが、その後の枝払いや枝の棚積み、玉切り、搬出等、全てを体験して頂きました。 小鋸の使い方やかかり木にならないロープワーク等も経験されました。 「かなり厳しい作業ですね」との感想を述べつつ、下山されました。
 昼食時には歓迎のバーベキューも行われ、「十分満足しました。」と好評でした。



島本森のクラブ 11番窯の炭焼き結果  (中江記)
炭材作りから、炭焼き作業まで参加頂いた方々に感謝致します。

1.窯詰め作業から口焚き、本焚き

227日、前日からの雨も朝方上がり炭焼き作業に良い日和になり、8時半頃から煙突の蓋の取り外し、窯内の清掃をしていると有志活動の方々が三々五々と集まって来られました。皆さん、夫々雨の様子を心配されて居られました。(参加者8名)


気温13℃、少し暖かく感じる気候です。先ずドラム缶で焚き火をし火種作りをしながら段取りを相談し作業に入りました。

窯詰めは、初めに窯の底敷きに割竹を長さ3060㎝程に切断して、煙突の口の方向に向けて敷きつめます。次に炭材の窯詰めです。85㎝の長さに割った竹を束ねた炭材を主に隙間が空かないように詰め、隙間には割ってない節抜きをした竹を詰め、他にコナラ、桜を詰め、半分くらいまで詰めた所で上物の生木の小枝、生竹を敷き詰めた炭材の上に詰めます。次に炭材を窯の入り口手前まで扇形に詰め、上物を詰めます。入口の扇形にした空間に直径20㎝程の焙り木を6本詰め上物を詰め込み完了です。文章にすると簡単ですが、窯の中で詰める人、外から手渡す人、運ぶ人と役割を交替して、参加した方々に体験して頂きました。真っすぐに詰めるのは難しいですが、手際良く1時間40分程の作業でした。

IMG_1110.JPG
 愈々、口焚き作業です。焙り木が燃えない様に、波板トタンで下から半分程を覆います。窯の入り口に火種を置き、薪を投入して、口焚き開始です。
1045分頃でした。左の様に積み上げて、ドンドン燃やしましたが上物に火がつくと良くないので半分くらいに下げました。煙突から煙が中々出ません。1230分窯内温度425℃、煙突口温度14℃、扇風機で風を送り、煙が出るようにすると、少しずつ出てきました、13時窯内温度409℃、煙突口温度53℃、煙が勢い良く出だしました。煙道が出来、ドンドン温度が上がり出しました。この作業の間に、竹搾液を採取する長い煙突を煙突口にセットするのを空いているメンバーで行い、竹搾液の受け口を設け、バケツに溜まるように設定しました。 
  
   本焚きに掛かります
 
口焚きの薪、炭火を取り除き(ドラム缶に戻す)、波板トタンを外し、熱いので濡れた段ボールを地面に敷き、精錬口のパイプ3本を配置し、赤土粘土を間に詰めて耐火煉瓦を7段程積み上げ、入り口を塞いで行きます。次に取り除いた火が付いた炭火を窯内へ投入し、燃えさしの薪を投入しドンドン燃やし、薪を投入し本焚き開始です。1330分窯内温度480℃、煙突口温度49℃です。1番熱い気の抜けない作業でした。

 1430分燃やしながら煉瓦を積み上げ、入口中央部位に8㎝角の炭化口(空気口)を残し、入り口を塞ぎます。この時、窯内温度469℃、煙突口温度80℃でした。以後温度の上昇具合をみて、上がりが早いので1730分炭化口を20%程狭め、明朝7時頃90℃~100℃を想定し、本日の作業終了としました。18399℃と75℃でした。煙の色は白色です。

                                         

2 窯内温度、煙突口温度の調整

 228日、夜中の雨が上がってさわやかな朝です。720分、窯内温度470℃、煙突口温度104℃、想定していたより高めの温度です。窯内を覗くと手前が赤く輝いています、暗い状態にならないといけません。煙は灰色で、匂いは強い酸味がします。31日午前中に窯止めしたいのですが、本日の夜中になりそうなので、炭化口を初期より30%ほど狭め、バケツに一杯になっている竹搾液をポリタンクに移し、一先ず食事に帰りました。

 
 今日は定例活動日なので
930分の集合時間に来てみると、師匠の藤谷さんが煙の臭い、色を観察をされていました。窯内温度470℃、煙突口温度130℃、相談して、上がりが早いので炭化口を8㎝角から4㎝角に75%程狭めて様子を見る事にしました。作業終了時(15時)窯内温度481℃、煙突口温度153℃です。状況から明日316時ごろの煙突口温度が240250℃と想定し、炭化口から覗くと手前がほんの少し赤い所があるし、煙の灰色が薄いのが気になるが、本日の炭焼き作業終了とし帰宅しました。

 

3 精錬、窯止め

IMG_1117.JPG 31日曇り、暖かい朝です。6時、窯内温度559℃、煙突口温度237℃、ほぼ想定通りですが、窯内温度が低く煙の色は青色、匂いは酸味がキュンと来ます。炭化口から覗くと左の写真の様に美しい赤色です。

 毎回違う眺めです。このまま食事に帰りました。

 
 8、576℃、262℃窯内温度低いです。830分、596℃、278℃炭化口全開、精錬口全開にして精錬開始、青い煙が透明、匂いが無くなるのを待ちます。何時も2人の作業ですが、ご夫婦の方1組と3人の計5人の参加で美しい眺めを見て盛り上がりました。

 
 9
30分、煙の色が透明になり、窯内温度630℃、煙突口温度303℃、窯止めです。炭化口を粘土で塞ぎます。精錬口を窯内へ叩き込みます。煙突口を木製の蓋で塞ぎ粘土と灰を被せて塞ぎます。入り口はさらに丸太を積み重ね、壁にして塞いだ煉瓦との間にスコップで土を入れ密閉して終了です。950分、窯内温度555℃、気温20℃です。気温と同じになるには約1週間掛ります。

 後、竹搾液採取の長い煙突を収納して本日の作業終了です。
      
        3
日間ご苦労様でした!!!

 
  
   窯開けは314日定例活動日に行います。
     開けてビックリ玉手箱です???

                                                           
                                   終


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